お知らせ

本山 海長寺

住所静岡県静岡市清水区村松299

TEL054-334-1959

山号龍水山

URLhttp://kaityoutemp.chobi.net/index.html

寺院情報寺宝
当山の什物類は、大正末期に新しく造営された宝蔵に格護されてあったが、このたび宝物館が造立されたのを機として、祖師像及び天神像を除く什宝を館内に収蔵し、一般に公開されるに至ったものである。寺宝の内、主要なものを挙げれば下の通りである。
 願満の祖師像 (中老僧日法上人の作、本堂に奉安)
 渡唐の天神像 (作者不詳、境内の天神堂に奉安)
 宗祖御真筆本尊(十界曼荼羅)一幅 〔宗宝〕
 峨岳寺時代の鉄製釣燈篭(県重要文化財、天福元年の年号入り)
 紺紙白金泥法華経(県重要文化財、元の元統元年、順宗帝の写経)
 光明皇后筆、紺紙金泥法華経巻軸一巻
 日海記 (准宗宝、当山九世日海上人の筆録)
 日本最古の翁の面(三井寺日光作、八面の一)
 水戸黄門(徳川光圀公) の書状一幅
 北条氏政公の書状一幅
 その他、歴代貫首の本尊及び古文書類多数
沿革開創
 平安朝の仁寿二年(西暦八五二)有渡山八ツ原に創建された天台宗の古刹で、村松山峨岳寺と称した。慈覚大師を開基とし台密を伝えたが、寛弘八年(一〇一一)山津浪で崩壊してから現在地へ遷った。

改宗
 鎌倉時代の文永九年(一二七二)に日蓮聖人の弟子、中老僧日位上人が当地を弘教し、当時の寺主慈証尊者を帰伏せしめてから本化門下となる。慈証は日受と法号を改め、日位尊者を開基と仰いで、聴講侍坐した。山寺号も龍水山海上寺と改称したが、後に故あって海長寺と改めたのは、徳川期に入ってからのことである。

願満の祖師
 弘安四年(一二八一) に堂宇を改修した頃は釈迦牟尼仏を本尊としていたが、これは後に逆修堂へ奉祀されたものである。日位尊者が身延山の宗祖聖人に事の次第を言上すると、宗祖は自身点眼の像を授与されたが、現在も本堂に奉安されてある願満の祖師像がそれで、彫刻の名手・中老僧日法上人の作として近郷の信仰を集めた。

度重なる災禍
 室町時代に入り、文明年中に伽藍を焼失し、明応六年(一四九七)にも震災の厄に遭った。この時、貫首八世日円上人以下の僧衆が、焼津小河で遭難し悉く海嘯に没し去ったことは、九世日海上人が書かれた旧記に詳しい。現にこの記録は『日海記』と称し什宝となっているが、九年には早くも復興したので、日海師は中興の祖と仰がれている。徳川時代には宝永年間に諸堂が完備したが、明暦の暴風、宝暦・天保・安政の天災地変に多くの惨害を被った。嘉永二年(一八四九)には祖師堂の再建及び本堂の大修覆が成り、文久二年(一八六二)に至り釈迦堂が落成した。奉安する釈迦尊像は峨岳寺の頃に海中より出現した尊体で、今も牡蠣殻が附着している。貫首の入山式以外には御開帳をせず、また雨乞の本尊とされるときはその効験が著るしい。

椿の御朱印
 天正十年(一五八二) 十二月、十二世日応上人の代に、徳川家康が甲斐の武田を攻略した折、敵の残徒今福丹波守の追撃を避け当山へ逃げ込み、椿樹の蔭に隠れて一命を助かったことがある。今福主従は貫首と押問答の末、遂に発見できなかった責を負い自刃したので、杉原山堤畔に小堂を造り主従七名の霊を慰めたという。これより徳川家との縁故が深く、天正十七年(一五八九) には境内禁制の札、慶長七年(一六〇二) には朱印下附などの恩恵があり、「椿の御朱印」 と称してこれを言い伝えた。因って当寺の定紋は三ツ葉葵である。

栄枯盛衰
 徳川家の庇護を得て寺運も隆昌し、諸堂も整備して塔中も数坊を数えたが、賢妙院・円城坊・宝積坊は明治の初頭までに廃され、明治二十一年には鐘楼を再建、南向大門を廃して東向石門を建造した。池上法流四本山の一に列したのも明治の代であるが、その後は当山より幾たりかの貫首が池上本門寺へ栄進している。大正十年三月 (彼岸の社日) に位牌堂より出火し、鐘楼と庫裡を残し焼失したが、満十年にして祖師堂・本堂・宝蔵・書院などを造築し、昭和六年の宗祖六百五十遠忌に諸堂落慶式を挙げることができた。時に六十一世中野日粲上人の代であったが、然るに昭和二十年七月、今次戦争の累禍を受け、鐘楼と宝蔵を除いて再び全山は灰燼に帰した。その後、本堂は石川日教上人の代、書院は伊藤日定上人の代、庫裡は山本日仙上人の代に復興し、梵鐘も新鋳され、更に、第六十八世三瓶日揚上人、宗祖七百遠忌記念事業として、本堂屋根替え銅板葺及び内陣荘厳、宝物館新築、造園、宗祖銅像、歴代墓碑の建立等を完逐したものである。

渡唐天神の由来
 当山鎮護の天満大自在天神はもと飛地境内の天神山に奉祀されてあったが、大正初期に神域を他に譲渡したので、あらたに六十六世石井日章上人が寺域に天神堂を造営し奉斎したものであるが、この尊体は渡唐天神と称し、肩に鞄をかけた菅原道真公の木像である。海中出現と伝え気品高き名作であるが、作者は明らかでない。
行事御経始
節分会
春季彼岸会
施餓鬼会
龍口法難会
秋季彼岸会
報恩御会式法要
天満天神祭
歳末新春読経

唱題行 毎月第二日曜日 午後三時
信行会 毎月第四日曜日 午後三時
交通JR東海道本線清水駅よりバス三保行・久能山下行・村松下車三分。
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