ひろめよう合掌のこころ
活動内容 2016.04.03
昭和40年に発足した静岡県中部布教師会は今年50周年を迎え、その記念講演会と祝賀会を3月8日にホテルアソシア静岡で開催し、管内僧侶約80人が参加した。
講演会では山口県立大学教授で東京都江東区善應院住職の鈴木隆泰師が「曼荼羅と南無妙法蓮華経と私たち」と題した講演を行った。
鈴木師は法華経を、「仏教が『仏になるための教え』であるという大前提に戻って、仏教世界の統一を試みた、仏教の集大成」であると位置付け、法華経が「仏教そのもの」であることを、原典を引用しながら論証した。
そして日蓮宗の曼荼羅は全宇宙のすべての存在を網羅するとして、お題目「南無妙法蓮華経」がたんなる文字ではなく、真理そのものであることを示した。
そして最後に「法華経は、仏教各宗派はもとより、キリスト教やイスラム教など宗教間の違いすら乗り越え、全世界を調和させることができる」と、その可能性を説いた。
参加者からは「法華経の素晴らしさを再認識して、勇気づけられた」との声が聞かれた。
その後、祝賀会が行われた。
全国布教師会連合会会長の野坂法行師は祝辞で「今の国内外の状況は、第一次・第二次大戦前夜と雰囲気が似ているといわれているなか、世界全体が平和になるためには、法華経を世間に伝えて祖願の『立正安国』を実現していくしかない」と、布教の重要性を説いた。