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ひろめよう合掌のこころ

活動内容 2018.06.01

平成30年度 布教師会総会・研修会

布教師会(塚本智秀会長)は5月18日、総会と研修会を富士市交流プラザで開催し、管内僧侶約50人が参加した。

研修会では山口県立大学大学院教授で東京都江東区善應院住職の鈴木隆泰師が「佛教を佛教たらしめるもの―三法印、四法印の理解―」と題した講演を行った。

鈴木師は、釈尊が大小乗問わず、成佛する以前から超越的・絶対的な存在であったと示し、四門出遊や釈尊若かりし頃の苦悩は、私たちに若さと健康、命が「あってあたりまえ」と思うことが「驕り」であることを示すためのものであったとした。 そして本来の「自己」と、自我が作り出した理想的な「自分」のギャップによって「苦」が生じるとした。

そのギャップはサンスカーラ(行)によってコントロールができるとして、「無明」を原因とする悪いサンスカーラは苦を増し、良いサンスカーラである「八正道」が苦を「滅」することができると説明。

この「滅」とは、完全になくすことではなく、あくまでコントロール下に置くことであるとして、佛陀も無明を完全に消し去ることはできず「無明をなくすために不断の努力をする人が佛陀である」と定義した。

そして「諸行無常」とは、諸々のサンスカーラが一定していないという状況をいい、それによって佛界にも地獄界が存在することになる。私たちの即身成佛も、地獄界に佛界が存在するから可能になるのである、と結論づけた。

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